主催事業の様子
令和4年度 特別回「大人の自然教室」
【開会行事~服部学長 挨拶~】
服部学長から「自然学校で子どもたちに自然体験を指導していただける方の参考となる講座になればと思い、今回の特別回を企画しました。雨の中ですが、本校の自然を満喫してください」と挨拶があり、大人の自然教室がスタートしました。
【アセビ(馬酔木)の観察】
黄色い花を探して敷地内を散策すると、まず最初にアセビを発見しました。葉にアセポトキシン等の有毒成分が含まれており(人が触る程度は大丈夫)、ウマが葉を食べれば、酔ったようにふらつくという名前の由来を聞くと、参加者のみなさんから「なるほど」という声が聞こえました。
【クロモジの観察】
次に見つけたのはクロモジです。観察用に剪定ばさみで枝を採取し、黄色い花を観察しました。服部学長から「枝を少しかじってみてください。いい香りがします。私は子どもたちに対し、“味覚”を使うなどの五感を使った自然を楽しむ方法を伝えています」と説明がありました。
【ミツマタの観察】
続いて、土壌保全のため、斜面に植栽されているミツマタの風景が目に飛び込んできました。ちょうど黄色い花の見ごろとなっており、一面に咲いている様子を見て「とてもきれい。一輪一輪が小さなボールみたいで、とても可愛らしい」といった参加者の方の感想が聞こえました。
【キブシの観察】
少し足を進めると、樹高4~5mのキブシが見えてきました。長さ4~10cm程度の黄色い花序(枝上で花が尾の様に配列した様子)がたくさん垂れ下がって咲いており、実際に一穂を手に取って、かんざしに似ている様子を観察しました。
【ふりかえり~植物の部位の説明~】
今回見つけた植物のふりかえりを行いました。マイクロスコープを使用し、拡大した花の様子を観察しました。途中で見つけたコバノミツバツツジの花(ピンク色)を被写体として、おしべの本数を確認しました。部位を確認することで、植物の分類を特定できることが分かりました。
【講義~自然体験活動における児童の学びと講師の有効性~】
大阪公立大学 農学研究院の上田萌子 准教授から「自然体験活動における児童の学びと講師の有効性について」の講義を受けました。自然体験での講師の働きかけが、子どもたちの学習効果を高めることに結びつくことがよく分かりました。
【閉会行事~田村校長 挨拶~】
田村校長から「子どもたちにとって、講師の存在は非常に大事だと思います。分からないことを一緒に調べるのも講師の手法の一つであると考えています。今後も様々な内容の自然教室を予定していますので、是非、ご参加ください」と挨拶があり、特別回がしめくくられました。