主催事業の様子

令和6年度 冬の自然学校体験講座

冬の自然学校体験講座
2024/12/25

【開会行事 ~西岡校長 挨拶~】

「本県が推進している兵庫型「体験教育」の中で、小学校5年生で実施する自然学校推進事業の中核施設として平成6年に開校し、今年度で30周年を迎えました。

 

今年度も、4月下旬から12月13日(金)にかけて64団体、97小学校の児童約4500人が利用しました。

 

本日は、本講座が実り多く充実したものとなりますよう、1日かけて様々な体験をしてください。」

 

と挨拶があり、冬の自然学校体験講座がスタートしました。

 

【手作りピザを段ボール窯で焼こう】

< 1 段ボール窯づくり >

アルミホイルを内側すべてに貼り、針金でピザを置く網の高さを調節して窯を作りました。

途中「これは(針金を)締めすぎると網が入らないから・・・」と実際に児童に指導する場面を想定して、相談しながら作業を進めました。

 

< 2 ピザの生地づくり >

ピザの生地作りと並行して具材を切っていきます。

役割分担をして、手際が良いですね。

 

< 3 まき割り~火おこし~たき火 >

生地を発酵させる時間を利用して、火おこしの体験もしました。その際、まき割り器(キンドリングクラッカー)でまき割りをし、炭を燃やしやすいようにするため、まずはまきに火をつけました。

(まき割りの様子)

(火おこし体験の様子)

(たき火体験の様子)

さすがですね。短時間に2度火をおこすことができ、無事まきに火がつきました。この火を利用して、炭に火をつけていきます。

 

< 4 ピザ生地を広げ、具を盛り付ける >

発酵が完了した生地を伸ばし、あらかじめ切っていた具材を盛り付けました。

 

< 5 炭をセットしていよいよ窯にピザを入れる >

火のついた炭をアルミトレイに入れ、手作り窯に設置した耐火レンガの上に乗せます。

窯の中を十分に温めたら、いよいよピザを入れます。

窯に入れたら、ピザが焼けるまでちょっとブレイク。

余った炭を利用して、焼きマシュマロを食べました。10月に開催した開校30周年記念講演会で、講師の方に教えていただいた焼きマシュマロの味変。ある調味料をかけたマシュマロを焼くと、なんとみたらし団子の味に!

 

< 6 手作りピザできあがり >

手作りピザの完成度の高さに感動です!

思わず写真撮影です。

この後、食堂でおいしく食べ、休憩しました。

 

【 自然物でクラフトをしよう 】

< 1 五感を使って自然にふれる自然散策 >

午後からは、校内を散策し、クラフトを飾る材料を採取しました。

まずは、ヒイラギです。

クリスマスを飾るのはどんな植物なのか参加者に聞くと、すぐにヒイラギが出てきました。ただ、一般的に飾られているのは赤い実をつけたセイヨウヒイラギといいます。本校には葉の形は同じでも赤い実がならないヒイラギしかなく、この後採取する赤い実と合わせて、セイヨウヒイラギのようにします。

 

次は、ソヨゴです。

 

ソヨゴはモチノキ科の植物で、本来赤い実をつけるのですが、今年はほとんどありませんでした。ソヨゴの葉をライターで炙ると、その変化に参加者は関心していました。

火で炙った個所には、黒い環ができます。

この変化と赤い実をつけるのが、モチノキ科植物の特徴です。

近くにはタラヨウがありました。

タラヨウも赤い実がついていますので、この植物もモチノキ科の植物です。ということは、当然ライターの火で葉を炙ると黒い環ができます。

 

黒い環を確認したのち、「実は葉を鉛筆のような細長い棒で傷をつけると文字が書ける。」これが葉書のはじまりだという話を聞き、参加者からは感嘆の声が漏れていました。

 

本校には、ソヨゴ、タラヨウの他にクロガネモチというモチノキ科の植物もあります。

 

同じように採取し、ライターに火で葉を炙り黒い環ができるか確認しました。

 

赤い実を採取すると、次はウラジロモミです。

 

ウラジロモミの生育場所までの道中、3種類の植物をかじりました。

最初はクロモジです。参加者からは、「この香りは和菓子を食べるときに・・・」とつぶやきがありました。

そうです。クロモジの枝を加工して、和菓子を食べるときの楊枝を作ります。

 

次は、ニガキです。

 

枝をかじる前に植物の名札を見てしまった参加者は、「これってニガキだから苦い・・・」となかなかかじれませんでしたが、勇気を出してかじると、やっぱり苦かったようです。

 

最後はヤナギタデです。

ヤナギタデの葉をかじると「辛い!」

「蓼食う虫も好き好き」ということわざの意味を、身をもって体験し理解することができたようです。

ウラジロモミは、モミノキの仲間ですが、モミノキよりも葉が柔らかく、リースなどの装飾として加工しやすいです。

 

また、名前の通り葉の裏が白いのも特徴です。

 

ライターの火で炙ると、今度は一瞬で鮮やかな緑色に変色しました。

 

この白さは、ロウがついているためです。火で炙ると、ロウが融けて元の葉の色になるため、鮮やかな緑色に変色したように見えるのです。

 

約1時間の散策でしたが、見て、味わって、香りを嗅いで、触ってと五感を使って自然にふれました。

この体験も、本校が大切にしている「五感を使った自然体験活動」です。

 

< 2 自然物を使ったクラフト >

自然観察館に戻り、クラフトの開始です。

リース、つるカゴ、木ーホルダー、マグネットプレートなど、自然物を使ったクラフトをしました。

【 閉会行事 ~山本指導課長 挨拶~ 】

最後は、山本指導課長より、自然学校の現状と本講座を企画した経緯、自然学校に対する本校の願いを込めた挨拶で本講座を閉じました。